夢をかなえるゾウで有名な「水野敬也」さんも著者の一人に入っている本です。水野敬也さんのブログ「ウケる日記」を見ていただければ良いのですが、この水野さんはとても面白いです。そんな人が「ウケる技術」を分析し、まとめた本なので、それは面白いに違いない!と思い、今回読んでみました。面白かったので、感想をまとめてみます。
ざっくり概要をまとめると
通常のコミュニケーション本よりも一歩踏み込んだ本。ただ単に、「聞き上手になれ」とかそういう本では無く、「笑いを生み出す事で、相手の懐に踏み込んだ一歩上のコミュニケーションをとれるようになろうではないか!」というような本です。
ケーススタディーベースで書かれており、場面を想像しながら楽しく読めます。ウケる技術を適用する「前」と「後」が描かれており、それに対して解説が入っています。
感想
メール編を除外すると、「6つの戦略」「17のケース」「40のウケる技術」で成り立っています。
「天丼」など、知ってるし使った事があるような技術だけでなく、知らない技術や、「言われてみればこのパターンか」みたいなものもたくさんありました。これ見た後にお笑いのフリートークを見れば、「あ、これは○○の技術だな」などと分析もできそうです。
個人的には「戦略1 ガイジン化」は常に意識しておきたいと思いましたね。「詭弁(ヘリクツをつけて説得する)」「俯瞰(全体像にツッコミを入れる)」「ディテール化(話の細部を具体的にして、ころがす)」らへんは、意識してどんどん使っていきたいなと思いました。
最もひびいた所
序盤にこんな文章がでてきます。(P.23、24)
発想のターニングポイント:そのツッコミは「ツッコミサービス」になっているか?
「あなたは面白い」「あなたはこれこれという点で面白い」、さらには「あなたは気づいていないかもしれないけれど、今こんなにも面白いことを言った」というように、表面上は相手を責めたり攻撃したりするトーンであっても、ベースには相手が「おもしろいことを言っている」部分をくまなく拾ってあげようという気持ちがあること。相手を「立てる」サービス精神のあらわれこそが、突っ込みにほかなりません。ツッコミとは「ツッコミサービス」でなければならないのです。
上記はまさにそうと思う部分で、この気持ちさえ忘れないことが最も重要な部分だと思いました。
あと、これを読んだ時に、以前に起きたある印象的な事件を思い出しました。ちょっと紹介してみたいと思います。
飲み会にて
男女4対4くらいの飲み会の時の話。お互い、ほとんどが初対面というイメージで、少し固めのスタートから入りました。お酒も入り、少し和んできたかなーという所で、女の子の一人がコップを倒してしまい、机の上に飲み物をぶちまけてしまいました。
女の子はとても申し訳なさそうに謝ってはいましたが、場の雰囲気は「あー、なにやってんだよー」というしらけた空気になりかけていました。そんな中、ある男がひとこと。「おいおい、俺らがイケメンでジャニーズみたいやからって緊張しすぎやろー笑。(※実際は全然そんな訳ではない)」。この一言で、笑いがおき、場の空気は良くなりました。
言葉だけなので、雰囲気は伝わりにくいかもしれません。ただ、伝えたかったのは、男の子が最後に発したフレーズこそが、まさに女の子に対する「ツッコミサービス」の1つなのではないかなという事です。
「やってしまったー」と感じている女の子の気持ちを救う発言であると同時に、笑いを生み出し場の空気を逆に楽しい感じにしているわけであり、これこそがまさに理想的なツッコミサービスなんじゃないかなーと思います。
最後に
使いこなせるかどうかは別として、とても面白い本でした。自分ももっとコミュニケーション上手になれるよう、笑いがとれるよう、精進したいところですね。
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