消費の時代は終わって「所有よりシェアーだ!」という事を語っている書籍。現代を生きる自分自身の感覚と近い所があり、確かに世の中はこの方向に向かって行くのではないかなと感じました。
ネットを通じたコラボレーションとコミュニティによって、持続可能な経済=シェアリング・エコノミーが始まった。“所有する”から“利用する”へ。ソーシャルネットワークが可能にした、Facebook時代の新しい経済。
先進国においては、特にこの流れは進んでいきそうです。
シェアを読んでの書評・感想
これまでのような、大量に生産して大量に消費するような「ハイパー消費」の時代は終わりを告げ、これからはあらゆるものを皆で共有して消費する「コラボ消費」に移るといった事を記した書籍です。具体的なサービス名もわんさか出てきて、今注目!というか、これから伸びていくだろうと思われるシェアー系ビジネスについて深く理解する事ができる書籍です。
日本はもはや先進国で、これから先の経済の成長はなかなか見込まれないでしょうし、恐らく全体として生活レベルが向上する事はないでしょう。となれば、これからの時代を生きる人は、より少ないお金で生活の満足度を向上する、もしくは保っていく必要があります。この世の中の流れと、シェア系ビジネスは見事にマッチングしているといえます。
確かに、高度経済成長期の頃はバリバリ経済が伸びていたので「シェアーとか中古とかださいわ」という風潮もあったでしょう。しかし、今の10代20代に「シェアー、中古=ださい」のイメージはあんまり無いです。というか、どちらかというと「節約しながらも上手くサービスを受けて、かっこいい!地球にも優しい!」みたいな、ポジティブなイメージの方が大きいです。
ユーザー同士の関わりがあるサービスにも注目
また、単なる業者からの「レンタル」にとどまらず、ユーザー同士の関わりがあるビジネスが色々と立ち上がっているのも注目すべきポイントの1つです。
例えば、見知らぬ人の家に泊まれるサービス「カウチサーフィン」というものがあります。
カウチサーフィンのような、ユーザー同士で交流する系のサービスの場合、通常のレンタルのように「単に安く済むから」というのが理由でないのは、抑えておきたいポイントです。ユーザーは、ユーザー同士の関わりにも価値を見いだしています。カウチサーフィンであれば「現地の人にガイドしてもらう事」「伊文化交流する事」がサービスの価値の1つとなっています。
ユーザー同士の関わりがある種類のサービスにおいては、自由かつ満足に使ってもらえるような仕組みを整えていくのが、企業の役割とも言えるでしょう。主役はユーザーにあり、企業は活動をサポートする。そんなイメージですかね。
カウチサーフィンには、
・クレジットカードでの身元確認をカウチサーフィン側が行う。
・ユーザー同士でレビューし合えるシステム
上記のような仕組みが用意されています。カウチサーフィンは、ユーザー同士が快適にやり取りを行うための仕組みを作りだす。プラットフォーム、場の提供です。
まとめ
ハイコンセプトと共に、これからの時代の先進国経済の動向を良く表している本だと思います。読みながらビジネスモデルを考えてみたり、自分で使って楽しめそうなサービスを探してみたりすると面白いと思います。
コメント