SBIネオモバイル証券で、Tポイントを使った株式投資を始めました。
メリット・デメリットやはじめ方と言った基本的な所はすでに下記の記事で紹介しました。
上記記事にも書いた通り、SBIネオモバイル証券は取引手数料テーブルが特殊だったり、月に200ptの期間固定ポイントの付与があったりと、少し制度が複雑な所もあります。
そこで今回は、前回の内容からさらに踏み込んで「SBIネオモバイル証券のもっとも賢いお得な使い方」を考えてみたいと思います。
公式サイトTポイントで始められる投資【SBIネオモバイル証券】
SBIネオモバイル証券の活用術を考える上で押さえておくべきポイント
まずは、戦略を練る上で押さえておくべきポイントををおさらいしましょう。
買い付けルール、配当、株主優待について
- 1株から買い付け可能(→普通の証券だと単元株の投資で数百万を超える任天堂やファーストリテイリングのような値嵩株を買う場合にはよさそう)
- 1株からでも配当はもらえる(保有株数に応じて正規配分される)
- 株主優待ももらえるが、必要株数の保有が必要(多くは100株から)
取引手数料(月額固定)のテーブル
取引手数料は取引1回あたりではありません。
月額固定でサービス利用料としての請求になります。
また料金は、月間の約定代金によりテーブルになっています。
- 0~50万円:月額200円(税込216円)
- 50~300万円:1,000円(税込1,080円)
- 300~500万円:3,000円(税込3,240円)
- 500~1000万円:5,000円(税込5,400円)
- 1000万円~:100万円ごとにプラス1,000円(税込1,080円)
期間固定Tポイントについて
毎月「200ptの期間固定ポイントの付与」と「サービス利用料の1%(月額200円なら2pt)の通常Tポイントの付与」があります。
つまり、月50万円以下の時の月間取引手数料は「実質14円」になります。
また、200ptの期間固定ポイントの取り扱いは下記の通りとなります。
- ネオモバの株式売買のみに利用可能
- ネオモバのサービス利用料(月額)の支払いには使えない(月額200円の支払いには使えない)
- 有効期限は付与された月の翌月最終日
検討したけど、損になりそうな使い方
- 手数料テーブル的に、約定金額は毎月50万以下に抑えて、月額のサービス料は216円(税込)にする
- 毎月付与される期間固定ポイントの202pt分ぴったりの金額を買い付ける
上記、1)は正しそうなのですが、2)が悪手だったようで、一瞬良さそうな使い方だと思ったのですが、実は損する使い方のようです。
ダメな例として紹介します。
シュミレーション(ダメな例)
1株202円の株があったと仮定します。
今回は単純化するため配当は無し、株価の変動も無いとします。
この株を月に1株買った場合どうなるかシュミレーションします。
- 株式総資産:202円
- 付与されるTポイント:202pt
- サービス利用料:216円
付与されるTポイントで株は全部買えますので、自分の持ち出しは0です。
一方で、利用料には216円を支払っています。
つまり、216円を支払って、202円分の株式を取得した事になります。
よって手数料相当は、14円(216円-202円)となります。
取得額の202円に対しての手数料比率は約6.9%となります。
14円と絶対額で見ると安く見えますが、実際は非常に割高だと思います。
毎月1株買うとして、この調子で単元の100株になるまで100ヶ月買いを続けると、株式20,200円に対して約1,400円の手数料を払う事になります。
一方、普通にSBI証券で取引すると、5万以下は税込54円ですみます。
↑SBI証券より引用。
要するに、毎月の取引金額を最低レベルまで下げて月ごとに買付を分散してしまうと、買付価格に対する実質手数料である14円が大きく効いてきてしまうので、あまりよくなさそうです。
SBIネオモバイル証券のもっともお得な利用法・活用術
上記でおさらいした特徴を踏まえ、自分が考えた最もお得な利用法は下記のとおりです。
- 約定金額は毎月50万以下に抑えて月額のサービス料は216円(税込)にするが、その範囲内でできるだけ大きな金額を買い付けるようにして手数料比率を下げる
こうするとだいぶお得になります。
シュミレーション1
1株202円の株があったと仮定します。
配当は無し、株価の変動も無いとします。
この株を月に10株買う場合、どうなるかシュミレーションします。
- 株式総資産:2,020円
- 付与されるTポイント:202pt
- 年間サービス利用料:216円
今回の買い付けでは、全部を付与されるTポイントではまかなえないので、自分のTポイントから出す必要があります。
その額は、1,818pt(2,020円-202pt)となります。
また、サービス利用料は216円です。
よって、2,034円(1,818pt+216円)相当を支払って、2,020円分の株を取得した事になります。
手数料相当は、前と同様に14円(2,034円-2,020円)となります。
ただし、取得額が大きくなっていますから、取得額に対する手数料比率は変わって約0.7%となります。
この調子で単元の100株まで書い続けると、株式20,200円に対して約140円(10ヶ月分)の手数料を払う事になります。
SBI証券で1回で100株買い付けた場合は、5万以下は税込54円ですみます。
↑SBI証券より引用。
余ったTポイントが利用できるから良いとは言え、手数料的にSBI証券よりは良くは無いので、個人的にはまだ微妙と感じます。
Tポイントは日常生活で使えば1ポイント1円として普通に利用できますから、そちらで使う方が良い気もしてきます。
シュミレーション2
もうだいたいわかってきたと思いますが、どのような買い方をしても約定50万以下の場合の月額手数料相当は14円です。
仮に月に50株ずつ買うとしましょう。
この場合、単元株の100株は2ヶ月で買い付けを終えることができます。
手数料相当は28円(14円x2ヶ月)となり、SBI証券で1回で買い付けた時の手数料の54円よりも割安な手数料になります。
余っているTポイントを活用しつつ、手数料も通常のネット証券より安くなります。
こんな感じで使うのが、SBIネオモバイル証券の最も賢い使い方な気がします。
何ヶ月で100株買い付けることができれば手数料的にSBI証券よりお得になるか
SBI証券のスタンダードプランの50万以下の部分は、下記の通りです。
↑SBI証券より引用。
ネオモバの50万以下の時の月間実質取引手数料14円です。
よって、下記の期間の分割購入で単元株を買い切れる場合は、SBI証券より手数料的にもお得になり、なおかつ余ったTポイントも利用できるので、一番利用価値が高くなりそうです。
- 株価500円以下の株の場合:3ヶ月 (14円x3ヶ月=42 < 54円)。
- 株価500円超から1000円までの株の場合:6ヶ月 (14円x6ヶ月=84 < 97円)。
- 株価1000円声から2000円までの株の場合:7ヶ月 (14円x8ヶ月=112 < 113円)。
- 株価2000円超から5000円までの株の場合:19ヶ月 (14円x19ヶ月=266円 < 270円)。
仮に株価500円の株を3ヶ月で100株買い付ける為には、結局3ヶ月で5万円投資することになります。
手数料的にはこれくらいの分量を買い付けるのが理想ですが、今度はここまで大きな金額を投資に費やすのはなかなか難しいという問題に遭遇しそうな気がします。
一時停止手続きを活用すれば、問題は解決か
SBIネオモバイル証券位は、一時停止手続きというものがあります。
一時停止中は、期間固定Tポイントの付与の特典等が無くなりますが、月額のサービス料金がかからなくなります。
よって、年間に3ヶ月だけ稼働して500株を買い付け、残りの9ヶ月は一時停止中にすれば、年間での投資総額は5万円になります。
実質手数料も42円(14円x3ヶ月)となり、SBI証券などのネット証券を利用するより手数料的にも有利になります。
公式サイトTポイントで始められる投資【SBIネオモバイル証券】
SBIネオモバイル証券のもっともお得な利用法・活用術【まとめ】
- 約定金額は毎月50万以下に抑えるが、その範囲内で大きな金額になるように頑張る
- エントリーポイントが難しければ、売買回数を増やしてドルコスト平均法を採用しても良い(手数料は月額定額なので)
- 投資総額が大きくなりすぎる場合は、一時停止手続きをうまく活用すれば良さそう
- 任天堂など、100株買うと300万とか超えるような値嵩株を買いたい時には良さそう
まとめると、上記のような感じになります。
また、下記の期間の分割購入で単元株を買い切れる場合は、SBI証券より手数料的にもお得になり、なおかつ余ったTポイントも利用できるので、一番利用価値が高くなりそうです。
- 株価500円以下の株の場合:3ヶ月 (14円x3ヶ月=42 < 54円)。
- 株価500円超から1000円までの株の場合:6ヶ月 (14円x6ヶ月=84 < 97円)。
- 株価1000円声から2000円までの株の場合:7ヶ月 (14円x8ヶ月=112 < 113円)。
- 株価2000円超から5000円までの株の場合:19ヶ月 (14円x19ヶ月=266円 < 270円)。
まあ、ネオモバを最もお得に使えるのは「Tポイントが毎月よく貯まり、なおかつそれを全額投資にぶち込んでも良いという人」って感じですね。
ネオモバはTポイントが足りなければ現金から補填もできるのですが、取得原価に占める現金の割合が高くなると普通に株式投資してリスク取っているのと変わらなくなりますからね。
一時停止手続きをうまく利用しながらやれば、年間投資総額を少なめにしつつも手数料的にも優位に運用する事ができそうですが、面倒なのがデメリットですね。
なのでやっぱり「余ったTポイントだけで分割購入しても、手数料的にSBI証券より割安になる月数で買える」という人が一番使うのにおすすめな人になりそうですね。
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