先進国となった日本。そんな先進国でこれから成功するにはどのような能力が必要なのかを記したダニエルピンク氏の書籍です。
21世紀にまともな給料をもらって、良い生活をしようと思った時に何をしなければならないか―この「100万ドルの価値がある質問」に初めて真っ正面から答えを示した、アメリカの大ベストセラー。
(Amazon.co.jpより引用)
ハイコンセプト「新しいこと」を考え出す人の時代の感想
フリーエージェント社会の到来に続けて読んでみた、ダニエルピンク氏の書籍です。この本には、先進国のビジネスパーソンが世界で成功するにはどうしたらよいのか?どのような能力が求められるのか?という事が書いてあります。本書によると、今の仕事をこのまま続けていいかをチェックするポイントが3点あります。
①他の国なら、これをもっと安くやれるだろうか?
②コンピュータなら、これをもっとうまく、早くやれるだろうか
③自分が提供しているものは、この豊かな時代の中でも需要があるだろうか
いわゆる反復性の高い単純労働であれば、それは海外の賃金の安い労働者やコンピューターに代替されます。つまり、先進国ではもはや「ハイテク」だけでは不十分でそれ以上のものが求められるというのがダニエルピンク氏の主張です。
また、これから求められる資質として「六つの感性(センス)」も本書では挙げられています。
①機能だけでなく「デザイン」
②議論よりは「物語」
③個別よりも「全体の調和」
④論理ではなく「共感」
⑤まじめではなく「遊び心」
⑥モノよりも「生きがい」
上記の6つの感性が、これからの世の中でのキーポイントとなるようです。
読んでいて思いついた会社
右脳、デザイン、調和、共感といった言葉が、本書の中では繰り返し出てきます。そんな中、読んでいて頭の中に浮かんできたのが「Apple社」です。アップル社は、iPodやiMacといった素晴らしいデザインの商品を生み出しています。感性に訴えてきます。まさにこれからの時代に求められるものと一致する感じがしました。現に凄い勢いで成長を遂げています。
(参考:非常識なまでの急成長で世界一の大企業にのぼりつめそうなアップル)
あとは、面白法人カヤックとかも、読んでいてなんとなくイメージと近い感じがしました。自由な発想で色んなサービスを世の中に出しているあたり、新時代の匂いがします。会社のネーミングも右脳的すぎて楽しいですしね。
まとめ
これからの製品は「高機能」「ハイテク」なだけでは不十分で、「デザイン」「物語」という部分も重要になります。つまりそれは、製品を生み出す作り手に「発想」「クリエイティビティー」が求められる事を意味します。「大変な時代だ」と思うと同時に「面白そうな時代だな」とも思いました。美的・情緒的・精神的要求に答えられるような能力も、専門性に加え磨いていく必要があるのだと感じる本でした。
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